「次世代のネットの覇者を目指したい」 Safie CMO 小室秀明

「次世代のネットの覇者を目指したい」 Safie CMO 小室秀明

  • Marketing
小室秀明
1979年生まれ 横浜国立大学経営学部卒 フューチャーアーキテクト社にてITコンサル、リクルート社での営業・アライアンス・全社web戦略、ナガセ社にて事業本部長を歴任。 2015年1月からセーフィー社にて最高マーケティング責任者(CMO)を務める

SafieのCMOとして、マーケティング部門を統括する小室さん。ITコンサルタント、営業、マーケター、事業責任者といった幅広い領域での経験を活かし、創業期から事業成長にコミットしてきました。
「大人が真剣に挑戦できる場所は、Safie(セーフィー )しかない」と話す小室さんに、これまでのキャリアから、入社の理由、そして目指す未来について伺いました。

CEOの側近として、経営に従事したい。“現代の土方歳三”を志し、コンサルティングファームに入社

小室さん、Safie(セーフィー )は4社目になるんですよね。ファーストキャリアは、ITコンサルティングファームであるフューチャーアーキテクトだと伺いました。新卒で同社に入社した理由から教えてください。

小室
まず、中学生の頃からずっとITに興味があったんですね。当時、父親にWindows3.1のPCを買ってもらったんですが、「ソフトをインストールすれば、なんでも実現できるオモチャ」みたいな感覚がありました。ゲームをしたり、パソコン通信をしたり、ワープロソフトで年賀状を作ってみたり・・・
単純に「ITってすげぇな!」って感動する一方で、それを冷静に見てる自分もいて、ITが分かるだけでは何かが足りないと漠然と考えていたので、経営とITを学べる「経営システム科学科」を有する横浜国立大学に進学しています。進学先を選んだのと同じ「経営×IT」という軸で就職先も探して、当時一番面白いと感じたのがフューチャーアーキテクトでした。

ITコンサルティングファームでの仕事は、ビジネスを「創る」よりも「支援する」側だと思います。なぜ、その立場を選んだのでしょうか?

小室
ビジネスを「創る」ことにも興味がありましたが、一番憧れていたのは“ブレイン”として経営に関与することだったんです。というのも、元々歴史が好きで、軍師に憧れがあって。
具体的な人名を挙げると、諸葛孔明、竹中半兵衛、新撰組の土方歳三などですね。お殿様が「やりたい」と言ったことを形にしたり、助言をしたりする姿がとてもかっこいいと思っていました。
現代の職種に置き換えるのなら、軍師は”経営参謀”で、お殿様は”CEO”ですよね。コンサルタントになれば、軍師として働くことが最も早く実現できるのではないかと考えました

軍師的に経営に携わるコンサルタントの仕事は、まさに理想の職だったんですね。その後は事業会社のリクルートへと転職されています。理由を伺えますか?

小室
誰かが作った枠組みの中で働くのではなく、枠組みを自ら創出する働き方がしたいと思ったからです。フューチャーアーキテクトには営業職が存在せず、代表が持ってきた仕事にコンサルタントが貼り付くスタイルでした。そうではなく、自分が枠組みをつくり、よりCEOと近いポジションで働ける環境に身を置きたかった。思い当たったのがリクルートだったんです。

リクルート時代に手がけた経営参謀としての仕事では、外資企業の日本進出をサポート。

リクルートでは具体的にどのような業務に従事されたんですか?

小室
はじめは人材領域の営業として、採用に課題を感じている会社のお手伝いをしていました。その後、マーケティング部署に異動し、リクルート全領域のネットマーケを担当し、最後は中長期戦略室で、M&Aやアライアンスを担当していました。

さまざまな企業と関わられたと思うのですが、特に印象に残っている仕事はありますか?

小室
2つあります。1つは人材領域の営業時代に、Amazon社で世界初となる”公募による採用”を実現させたことです。Amazon社が日本でブランチオフィスを構えたタイミングで、「御社の急速な事業成長スピードを鈍化させないためには、今の採用戦略では不十分です」と自ら連絡をしました。アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長も巻き込みながら、実務面ではアマゾンジャパンの人事責任者と一緒に採用スキームを構築したんです。
採用プロジェクトは無事成功し、アマゾンジャパンのプロジェクトメンバーはAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏から社長賞を授与されたそうです。イノベーティブな採用手法だ!って(笑)
自分が手がけた仕事によって、一緒にビジネスをした人たちのプレゼンスが高まったことがすごく嬉しかったです。
もう1つはリクルートで最後に手掛けた仕事で、リクルートの中長期的な経営戦略実現に関わるアライアンスを実現させたことです。当時、リクルートには、リクルートのメディアのみで使えるリクルートIDとリクルートポイントというのがありましたが、「いや、リクルートのポイントなんてもらって誰が嬉しいんだ。使い道ないじゃん」と思っていたんですね。で、それを問題提起したところ、「じゃあ、お前やれ」となって(笑)
そこからまぁここでは言えないことがたくさんあり、1年半くらいかかったプロジェクトだったんですが、最終的には「リクルートポイントを止める。代わりにPontaと提携して、リクルートのメディアでPontaポイントが貯まるようにする。」ということを実現しました。
この座組みは単なるアライアンスではなくて、Pontaを運営するロイヤリティマーケティング社に、リクルートが出資も行う資本業務提携でしたし、業界的にもとてもインパクトがあったことだったので、提携を発表した翌日の日経朝刊のTOP記事にもなりました。「世の中動かしたった〜」みたいな達成感はありましたね(笑)

まさに、経営者の軍師として動いていたんですね。

小室
そうですね。しかし、一方で携わる仕事の規模が大きくなるにつれ「もっと現場感覚のある仕事がしたい」と思うようにもなりました。
「そろそろ事業責任者として、自分でビジネスを回すことにもチャレンジしてみたいな」と思っていたときに、東進ハイスクールや四谷大塚を運営している「ナガセ」という会社からお声がけいただいたんです。そこで、こども向け英語事業本部の本部長をやっていました。

大人になっても、目標を追う“熱さ”を忘れたくない。safie入社を決めた、娘の運動会のエピソード

ナガセの後に、Safie(セーフィー )に入社されたんですよね。これはどのような経緯で?

小室
ナガセに入社して1年半が経過した頃、ベンチャー専門の人材紹介をしていたリクルートの同期に「めちゃくちゃ面白い社長がいる」と紹介されたのが、セーフィーの社長である佐渡島でした。
実際に会って話すことになったのですが、当時はまだ大学の研究室みたいな雑多で小さいオフィスで、パーテーションで区切られた仮の会議室で話していたんです。20時ごろから話していたらいつの間にか終電の時間になっていて(笑)。とにかく佐渡島の思い描いていたビジョンがぶっ飛んでいて、時間を忘れるほど話し込んでしまったんですよね。
佐渡島は「全国にある信号機や電柱すべてにカメラをつけて、“都市をデータ化”する」と話していて。「衛星カメラでは人の顔や地表など細かい部分は映せないので、いかに精度の高いデータを持っているかが今後は重要になるんだ」と熱く語っていました。
当時、自分に子どもができた時期でもあったので「リアルタイムでメッシュの細かいデータがあれば、安心安全に暮らせる。そして、社会的な意義も大きい。なによりも、この“ぶっ飛んだビジョン”を実現させてみたい」と思ったんですよね。

その場ですぐにSafie(セーフィー )入社を決めたのですか?

小室
ほぼ決めていましたよ。こういうのって縁じゃないですか。1年後に自分が入れるポジションがあるかもわからないですし。当時、佐渡島以外は開発メンバーしかおらず、ビジネス面を包括的に見れる人がいませんでした。そういった状況に対して営業、アライアンス、マーケティングの経験を持つ自分であれば、役に立てるはずだと。私は1社目でプログラミングもしていたので、システム系の知識もありました。Safie(セーフィー )ではそれらの知識が活きると思いましたし、貢献できると感じていました。
とはいえ、年収はかなり下がることになったので、迷いがあったのも事実です。子どもも2人いますし(笑)。そこで一度冷静になるためにも、他のベンチャー企業の社長と会って話を聞こうと思ったんです。

比較をしたうえで入社を決めたんですね。

小室
そうです。10人ほどの社長さんとお話をしましたが、一番小さい規模だったSafie(セーフィー )が私には魅力的に映り続けていました。小さいからこそ、他のベンチャーよりも自分の頑張りがダイレクトに会社の成長に影響する“効力”を感じることができそうだと思いました。それに佐渡島のビジョンが一番魅力的だったんですよね。
それと実は、まだエピソードがあるんです。最終的に入社を決断したのは、娘の運動会に参加したときです。

えっ、娘の運動会と転職、どんな関係が…?

小室:
私が、保護者だけのリレーメンバーの1人に選ばれたんですが、その”保護者による障害物リレー”が運動会の最後の種目だったんですね。で、その種目で1位になれば娘のクラスが優勝できるといったなんとも痺れる状況でした。そこで私は、勝つための戦略を練ったんです。初対面のパパさんたちとコミュニケーションをとってそれぞれの得意なことを聞き出し、リレーの順番、チャレンジする障害物を決めました。そして、その戦略通りに走り見事優勝できたんです!
その日初対面だったパパさんたちみんなと抱き合って喜びを分かち合った瞬間に「Safie(セーフィー )に行こう」と決めたんです。(笑)
いや、これはもう論理的な話ではなく、全くもって感覚的は話なんですが、
大の大人がひとつの目的に向かって真剣に取り組み、目的を達成したときに抱き合って喜ぶことって、なかなかできないじゃないですか。プレッシャーのなかで結果を出して喜びを分かち合うことは、今の会社にいてはできない。Safie(セーフィー )に行くしかないって思いました。その日の夜に、佐渡島に「行きます!」とメッセージを送っちゃったんですよね。

そんな経緯があったんですね! 実際に入社してみて、他の皆さんと目的を共有しつつ、同じ方向を向いて働けていると感じますか?

小室:
そうですね。運動会のときのように「熱くなって抱き合う」ことはさすがにないですが(笑)、目的を達成するために一致団結し、各々の好きなこと、得意なことを尊重した上で仕事を進められていると思います。

 

全国行脚の工事業者探し、地道な直販。がむしゃらに取り組んだ創業期を経て、安定期へ

Safie(セーフィー )に入社したとき、事業として成功する確信はあったのでしょうか?

小室
あー、正直に言えば、まったくなかったです(笑)。プロダクトの性能も十分ではないし、売れば売るほどにクレームがきて。今みたいにカスタマーサポートの人もいなかったので、自分たちで顧客対応していました。カメラの設置工事をしてもらえる工事業者も決まっていなかったので、入社して一番最初の仕事は、日本全国を行脚して工事業者を探すことでした。そう考えると、創業期は大変に苦労しましたね。
今はメンバーも増え、事業も軌道に乗り始めていますが、入社当時は休みなく働いていました。土曜日は必ず出勤していたし、日曜日も昼間は家族サービスをしながら早朝と夜は仕事をして・・・そんな生活を1年半ほど続けていたんですよね。

当時、印象深かったことはありますか?

小室
私が入社した当初は、ビジネス戦略も明確に描けていなかったんです…(笑)。BtoCでいくかBtoBでいくかもはっきりと決まっておらず。まずはBtoBを攻めようと決め、個別に企業を口説いていきました。とにかく地道に、クライアント一社一社に対して徹底的に向き合いました。そのときお世話になったお客さんとは、今でもお付き合いが続いています。

2017年3月には、ネットワークカメラの世界的企業であるアクシスコミュニケーションズさんと共同記者発表されていましたよね。

小室
アクシスさんとの取り組みは、セーフィーにとって大きなターニングポイントでした。Safie(セーフィー )は複数メーカーのカメラがつながるオープンプラットフォームを目指していたものの、実際は対応するカメラが少なかったのです。当時、とある案件のためにセーフィーの創業者である下崎がアクシスのカメラを見つけてきたのをきっかけに、私からアクシスのビジネス開発マネージャーに話を持ちかけました。
こちらから仕掛けて、企画して、メディアを集めて合同の記者会見も開いたのですが、PRの経験が全くなかったので、大変でした(笑)。ですが、アクシスさんのカメラをセーフィーに対応させられたことで、Safie(セーフィー )のオープンプラットフォーム性を伝えられるようになり、その後の大型資金調達にもつながっていったんですよね。

入社されてから3年弱経ちますよね。ご自身の役割は変化しましたか?

小室
はじめは現場を駆けずり回って、なんとかして売り上げを作る、ビジネスの種を見つけることが主な仕事でしたが、最近はメンバーも増えてきたので、営業現場からは一歩引くことを意識しています。自分が前に出て何かを成し遂げるよりも、メンバーに成功体験を積んで欲しいと思っていて。それが強い組織作りにもつながると思いますし。
ただ、強い組織作りという意味でいくと、今までは少人数で、なんとなく伝わっていたことも、大人数になると伝わらなくなってきますよね。今、経営陣が中心となって一生懸命ビジョン・ミッションを練っているんです。メンバーが増えていくなかで、いかにして現場の人たちが仕事をしやすくて、活躍できる環境や仕組みをつくるか。今はそこにとても興味があります。

プラットフォームを志向し、“ネットの覇者”になる。Google、Facebookの次は、Safie(セーフィー )の時代

目指す未来についても教えてください。Safieとして、どんなことを実現していきたいと思いますか?

小室
“次世代のネットの覇者”になりたいと思っています。ネットの歴史を振り返ってみると、まず「情報」を押さえたGoogleが覇者になり、「人のつながり」を可視化してマネタイズにつなげたFacebookが次なる覇者となりました。
ネット世界の覇者になるためには、“どのデータを押さえるか”が重要です。そこに対して我々は「次は映像だ」という仮説に基づいてビジネスをしています。映像のプラットフォームになることを実現し、映像データがお金を生むことを証明したいですね。

会社が高みを目指していく上で小室さん自身はどのようにありたいですか?

小室
常にチャレンジを続けていきたいですね。今、組織に足りていない部分を埋めながら、個人のスキルを積み上げていくこと、センスを磨いていくことを怠らずにいたいです。
私は仕事は登山に似ていると思っていて。大きい山を登っていると、目標地点である頂上は下からは到底見えない。でも山の上に浮かぶ大きな雲、つまりビジョンは見えている状態です。だからそこに向けて毎日必死に楔を打ち込んで、なんとか登山ルートを探している感覚なんですよね。そのルートがつながって、下からは見えなかった頂上に到達したときに、どれだけ自分が成長できているのか、どんな景色が見えるのか。そのワクワク感があるから毎日頑張れています。

大きな目標を目指すからこそ、その先の未来が楽しみですよね。

小室
そうですね。まったく予想がつかないですが。結局のところ、Safieが“ネットの覇者”となれば、自分たちの立てた仮説、やり方が正しかったと証明されますよね。そのときに振り返って初めて自分自身の成長を実感できると思います。
さらにその成長過程で身につけたスキルとセンスをもとに、第2・第3のSafie(セーフィー )を目指すベンチャーのお手伝いができたらいいと思っています。それが私が理想に掲げているキャリアプランですね。

複数のベンチャーを兼業することも、考えていらっしゃるのですか?

小室
はい。私は自分の影響範囲が広いほどに、幸福感を感じるんですよ。だから困ってる企業が複数あれば、すべてをお手伝いしたいと思っていて。1つの会社にどっぷり浸かってグロースさせる経験はSafie(セーフィー )で実現できたとして、将来的には少ないリソースでいかに自分の影響範囲を広げながら、関わっている企業、事業をグロースさせるか、に挑戦してみたいんですよね。

“ネットの覇者”を目指す上で、どんな人と働きたいですか?

小室
いつも面接で見ているポイントでもあるのですが、1つは知的好奇心があること。もう1つは自責思考があることですね。他責にしない当事者意識のある人です。この2つを持っている人と働きたいですし、組織の文化としても大事にしていきたいところですね。

そのために、今組織に足りていないのは何でしょうか?

小室
マーケティングの専門家ですね。営業も代理店担当もCSも拡充したのですが、唯一拡充できずにビジネスの泣き所になっているのがマーケティング担当です。
クラウドカメラの市場自体、まだ完成されていない部分が多いので、自分たちで市場をつくっていかなければいけないと思っています。クラウドカメラ市場では、今我々がシェア率No.1ですが、競合他社が「Safie(セーフィー )には勝てません」と、どんどん撤退しているんです。でも、競合がいてこそ市場が成長しますから。マーケティング視点を持った方と一緒に、市場や顧客を定義して、新しい市場をつくっていきたいと思っています。

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