防犯カメラのオートフォーカスとは?ピント調整ができないケースと対処法を解説!

防犯カメラのオートフォーカスとは?ピント調整ができないケースと対処法を解説!

近年の防犯カメラには、被写体を自動で鮮明に写せるオートフォーカス機能が搭載されている機種もあります。オートフォーカスは自動でピントが合うため便利な反面、防犯カメラの映像がぼやけた場合、単なるカメラの不調なのか、修理や交換が必要な故障なのか判断が難しいかもしれません。

この記事では、防犯カメラのオートフォーカスの仕組みやピント調整ができないケース、映像がぼやけたときの対処法を解説します。

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防犯カメラのオートフォーカス機能とは

虫眼鏡

防犯カメラのオートフォーカスとは、被写体に自動でピントを合わせてくれる機能のことです。オートフォーカス機能は防犯カメラに限らず、通常のデジタルカメラにも使用されています。

動きがない被写体向きのオートフォーカスと、動きがある被写体向きのオートフォーカスの2種類があるため、撮影する際には被写体や状況に合わせて設定を変更すると鮮明な写真が撮れます。

防犯カメラは広範囲の状況撮影が目的のため、特定の被写体のみにピントを合わせた映像は基本的に撮影しません。そのため、広角レンズの防犯カメラにオートフォーカス機能は不要です。

例外として、ズーム機能がある防犯カメラはオートフォーカス機能が必要で、電動バリフォーカルレンズや電動PTZレンズにはオートフォーカスが搭載されています。

オートフォーカス機能の仕組み

オートフォーカスの仕組みを、アクティブ方式とパッシブ方式の2種類に分けて解説します。

アクティブ方式

アクティブ方式のオートフォーカスは、被写体との距離を測定してピントを合わせる仕組みです。超音波や赤外線などを被写体に照射して、反射にかかった時間や角度から被写体までの距離を計算します。

アクティブ方式は、コンパクトカメラで多く採用されています。暗い場所でも正確に焦点を合わせられるのが、アクティブ方式のメリットです。

一方でデメリットは、カメラと被写体の間にガラスのような素材があると、ガラスに反射するためピントがズレやすい点です。また、風景などの遠距離を撮影すると、赤外線などを反射するものがなく、ピントを合わせにくい点もデメリットとして挙げられます。

パッシブ方式

パッシブ方式のオートフォーカスは、レンズがとらえた画像を利用してピントを合わせる仕組みです。パッシブ方式は、さらに位相差オートフォーカスとコントラストフォーカスの2種類に分けられます。

位相差オートフォーカスは、カメラのレンズから入る光を2つに分けて画像を比べ、ピントのズレを判断する仕組みです。2つのセンサーで素早いピント調整が可能ですが、映像全体には焦点を合わせづらい欠点があります。

コントラストオートフォーカスは、ピントが合っていない状態はコントラスト(明暗差)が低いという性質を利用した方式です。ピントレンズを動かしながら画像のコントラストを測定し、コントラストが最も大きくなるポイントを探します。映像全体に焦点を合わせられますが、ピント調整に時間がかかりやすく、暗い場所やコントラストが低い被写体はピントが合いにくいのが欠点です。

オートフォーカスでピント調整ができないケースと対処法

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オートフォーカス機能はきれいな映像が撮れる便利な機能ですが、さまざまな要因で防犯カメラの映像が不鮮明になる場合があります。以下では、防犯カメラの映像がぼやける原因と対処方法を説明します。

レンズが汚れている

カメラのレンズが汚れていると、汚れ自体を被写体としてとらえる可能性があります。ホコリや砂などの汚れにピントが合うと、まわりの映像部分はぼやけてしまう可能性が高いです。また、被写体にピントが合っていたとしても、レンズが汚れているときれいな映像が撮影できなくなります。

防犯カメラが鮮明な映像を撮影できるように、カメラのレンズは汚れを取り除き、きれいな状態を維持するようにしましょう。汚れがついたまま拭き取るとレンズに傷が付くため、まずはエアブロアーを使用して汚れを風で吹き飛ばします。

それから、レンズ専用のクリーニング液を数滴付けて、クロスで優しく拭きます。屋外の防犯カメラは、雨や結露、排気ガス、蜘蛛の巣などで汚れやすいため、定期的な掃除が必要です。

レンズが曇りやすい場合は、曇り止めを塗るのもおすすめです。

ピントが合いにくい被写体を映している

以下の被写体は、オートフォーカスでピントが合いづらい傾向があります。

  • 光を反射するもの
  • 水滴やガラス越しのもの
  • 遠く・近くの被写体が混合する場合
  • ブラインドなど横縞のもの
  • 白い壁など明暗差のないもの
  • 斜めのもの
  • 暗い場所
  • 逆光の場合

ピントが合いにくい被写体がある場合は、カメラの設置位置を変えて写らないように調節しましょう。また、東向きや西向きの場合は、朝日や西日など強い日差しが差し込む可能性があるため、カメラを設置する際は、空が映らないように角度を下向きに変えましょう。

一時的な不具合

防犯カメラはパソコンやスマートフォンと同じ精密機械のため、カメラ内部で一時的に不具合が発生して映像がぼやけている可能性があります。防犯カメラは24時間撮影しているため、長く使用していると不具合が出ることもあるでしょう。軽度な不具合は、防犯カメラを再起動すると回復するケースも多くあります。

数回再起動をしても映像のぼやけが消えない場合は、カメラが故障している可能性があります。防犯カメラを購入した販売店に問い合わせて、修理や交換が必要か、メーカー保証が使用できるかどうかを確認しましょう。防犯カメラの耐用年数はおよそ5年といわれており、古いカメラの場合は交換の検討も必要です。

まとめ

防犯カメラのピントが合わなくなったなど機器トラブル時には、オートフォーカスの機能について知ることで交換が必要かメンテナンスが必要か判断しやすくなるでしょう。

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